中学生での長距離の花形といえば、3000mといえます。
高校生でも男子は国体では少年B3000mという種目がありますよね。
高校駅伝でも3kmの区間が2区間あり、2区と5区とありますが、結構、重要な区間であることに間違いありません。
女子では高校総体や国体でも種目としてあります。
駅伝でも区間がありますよね。
女子の場合は5区間しかないので、1区間1区間が重要な期間と言えます。
私も中学時代は3000mを8分台、高校生のときは走ったことはありませんが、大学時代に8分26秒という記録で走っています。
3000mのトレーニング方法については下記を読んでみてください。
そんな3000mのレース時の走りってどうすればいいのか私の見解も踏まえて説明をしていきます。

目次
3000mの記録
3000mって日本記録も速いですが、世界記録は格段に速いんです。
世界記録は、男子は1996年にケニアのダニエル・コーメン選手の記録した7分20秒67です。1000mごとのラップで計算すると2分26秒というペースで、400mで計算すると58秒のペースになります。
2000m4分53秒18(2分27秒29)
3000m7分20秒67(2分27分49)
ラスト400mが61秒という記録です。
女子は中国の馬軍団の主力として活躍した王軍霞選手が1993年に記録した8分06秒11です。1000mごとのラップで計算すると2分42秒というペースで、400mで計算すると64秒8というペースになります。

世界記録はすごく速いです。男子に至っては100mを14秒台でひたすら走り続けなければいけないわけですから、すごすぎます。。
男女ともに今から20年以上前の記録が現在も残っていますね。
日本記録は、マラソンで日本記録を更新した大迫傑選手が日清食品グループ時代に記録した7分40秒09です。1000mごとのラップタイムで計算すると2分33秒というペースで、400mで計算すると61秒3のペースになります。
女子は現在もワコールで活躍する福士加代子選手が2002年に記録した8分44秒40で1000mごとのラップで計算すると2分54秒というペースで69秒のペースになります。

世界記録と現在も大きく差がありますが、男女ともに2000年代に入ってからの記録で、これからバンバン記録を向上させて世界記録に近づいてほしいですね。

中学生の日本記録は、男子は2017年に福岡の石田洸介選手(浅川中)が記録した8分17秒84で1000mのラップで計算すると2分45秒のペースで、400mで計算すると66秒のペースになります。
女子は、1993年に奈良県の山中美和子選手(香芝中)が記録した9分10秒18で1000mのラップで計算すると3分3秒3ほどのペースになります。400mで計算すると73秒2のペースになります。
自分の中学生時代を考えると男女ともすごく速い記録ということが分かります。鈴木亜由子選手が0秒53という僅差で更新を逃しましたが、これからこの記録も更新されることを期待します。
それでは、本題に移ります。
ペースやレースプランを考える
いくつかのプランを立ててお話していきます。
プラン1(スプリントに自信がある選手)
中学生の大会になると林田選手が記録した日本記録など歴代の記録のラップタイムから見ると最初の1000mを目標より速いタイムで通過して、次の1000mはペースが少し落ち着きますが、ラスト1000mになると再びペースアップして記録を一気に更新するというパターンが多いです。そのためには、乳酸が溜まった状態からでもラストを切り替えられるスプリントに自信のある選手はこのプランがオススメです。
プラン2(スプリントに自信がないけど、同じペースで押していける選手)
私自身もそうだったのですが、最初、速いペースでレースに入ると乳酸が溜まって後半、身体が動かなくなるような選手やラストスパートに自信がない選手は目標より少し速いペースで押していくレースプランをオススメします。
現在の陸上記録会で記録更新を狙う高校生や実業団の選手はこのようにして記録を更新しています。
プラン3(スタートしてペースが速いと感じた場合)
実際のレースは記録会のように一定のペースで推移することはなかなかありません。もし最初からレースのペースが速いなと感じて、先頭の選手の実力が上だと感じだ場合は、自分のペースを刻むようにしてレースを組み立てるようにすると良いでしょう。
実力が同等もしくは下の場合は、集団の後方に待機して余裕を持ってレースをするといいでしょう。
自分のペースで刻むのも後方待機して余裕をもって走るのも周を重ねるごとに前から選手が落ちてきます。それを1人ずつ拾っていくようにするとメンタル面でもポジティブに走ることが出来ます。
プラン4(スタートしてペースが遅いと感じた場合)
スタートして集団のペースが遅いと感じたときは、積極的に前に出て先頭を引っ張るということもありですが、先頭を引っ張るときは後半まで余力を残して、絶対、勝てる自分のレースプランに持ち込むと良いでしょう。
気をつけてほしいのは、もしきつくなってくるようなことがあった場合は2番手・3番手ぐらいで先頭に付かせてもらってラストで抜き返すことも考えると良いです。
まとめ
今回はトラックでの3000mのレースプランについて書きました。
レースを絶対的に勝ちきるには「負けない距離」を見つけることが大切です。
「負けない距離」というのは残り200mでも100mでもこの距離にきたらきつくても絶対に負けない自信のある距離を持っておくことが大切です。
「負けない距離」を持つことで心に余裕が生まれ、レースに対しても強気で臨むことが出来ます。
参考にしていただいて、ぜひ自己記録の更新をしてください!
走力を身につけることも大切ですが、陸上競技に対する知識を身につけると記録は一気に向上します。勉強になるので下記も参考にしてみてください。
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