今年度2019年の全国高校駅伝から鉄剤注射における血液検査の結果および申告書の提出が義務付けられるようになりました。
私も高校時代にひどい貧血に悩まされ、実際に鉄剤注射を治療で打ったことがあります。
貧血じゃないか?と思ったときにまず血液検査に行きますよね。血液検査は内科がある病院に行って検査をすることができます。でもそんな血液検査で、
って感じでわからないことが多かったので、いろんな数値の見方についてまとめました!
まずその前に貧血に対する鉄剤注射がいけないのかというと日本陸連医事委員長の山澤文広氏はこのように会見で述べているので読んでみてください!
まず、この鉄問題に関しては、「根本的な原因は何か」ということから考えていかなければ解決できない。我々は、表層的な問題だけでなく、もっと奥深いところに問題があると考えている。
具体的には、鉄欠乏の背景には、なんといっても「体重コントロールのための減食、そして低栄養」が、非常に大きく絡んでいるとみている。その連鎖の最終結果として、鉄欠乏状態、無月経、骨粗しょう症や疲労骨折を起こしやすくなるという一連の流れになっていると考えている。
競技力を高めるための体重コントロールに起因して、低栄養状態が起こり、貧血の症状が起こる。貧血となって鉄欠乏状態があることを改善させようと、鉄剤の注射を行うが、それによって血液のなかにあるリンという物質が減る→骨の状態がもっと悪くなる→疲労骨折をしやすくなる、という1つの悪性サイクルとなっている。私たちは、そういうところも含めて、若いアスリートに対しての教育・啓発をしっかりやっていくことが非常に重要であると考えている。
それではこれから血液の数値の見方について書いていきます。
まずは、貧血にならないための食事のポイントを掴んでおきましょう!
貧血にならないための食事のポイント
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- 規則正しく、3食バランス良く食べる。
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- 鉄を多く含む食品を毎日摂取する。
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- 肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などの良質なタンパク質を摂取する。
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- ビタミンCを鉄の吸収率を高めるために摂取する。
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- 鉄の吸収を阻害する食べ物を控える。
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- 加工食品だけに頼らず、自分で考えて手作りもする。
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- 鉄の吸収を良くするに胃酸の分泌が必要なので、良く噛んでゆっくり食べる、楽しく食べて分泌を促す。
目次
血液検査
赤血球(400〜500万)
血液は骨髄で生産されて、肝・脾臓で破壊されるまで120日、血が壊れた後、胆汁となって脂肪の膜を解いて膵臓のレパーゼと助け合って働く大きな役割が大きい。
赤血球は全身を循環して、栄養ホルモンや酸素を運んでくれる。
中長距離走をする選手にはできれば500万に近い数値が必要。450万でも走れるが疲れやすく、内臓の働きを助ける働きが弱い。少なくとも470万は必要。
白血球(4400〜9000)
病原菌から守ってくれる血液で、骨髄やリンパ組織から作られる。
鍼灸では、一時的に増血して、風邪などの菌と戦ってまたもとの数値になる。白血球は働き者で、ちょっとした異常でもたちどころに結集し、病原体を排除して守ってくれる血液。
血清鉄(60〜200)
中長距離走をする選手は特に鉄不足では走れない。常に赤血球数+血清鉄の関係と、エネルギーの持続は切り離せない。
数値をみてみると90〜120が体力的には必要となる。60では坂道は疲れて筋肉を助けることができにくい。
ALP(2.7〜10)
ALP1〜5(腎臓・肝臓・小腸・甲状腺・血液)
骨の成長と内蔵の働きを示す。高校生では10単位超える場合が多い。数値が高すぎる場合は、整形外科で血液検査が必要。
GOT(8〜40)
肝臓の働きと関係している。
筋肉は肝臓で守られる組織であり、赤血球によって栄養や酸素を運ばれて疲労物質を分解しながら運動することになる。貧血が長く続くとGOTが40以上になってしまい、足を動かすことができなくなる。
筋肉は、肝臓のグリコーゲンが0になってはじめて組織が強くなるために疲労を取りながら筋肉を守ることが必要。
GPT(5〜35)
肝臓・心臓
正常値ではGOTよりGPTが少ない。GPTのほうがGOTより高くなる場合は、かなりの疲労で、肝臓や心臓に負担になり病気になる場合もある。
GOT(8〜40) GOT>GPT
トランスアミナーゼ
アスパラギン酸からアミノ基を奪って、それをケト酸・ケトグラタル酸に与えて、これをグルタミン酸にする酵素である。酸化して自らはリンゴ酸となる。
- 肝臓障害
- 急性肝炎
- 慢性肝炎
筋肉の疲労度、ミホシンが破壊されてGOTが上昇
GPT(5〜35) GOT<GPT
アラニンのアミノ基を取り去って、それを焦性ブドウ酸にして、奪ったアミノ酸をケトグルタル酸に与え、それをグルタン酸にする。
GPTが高くなるときは、心臓に負担がかかっている場合がある。
心筋梗塞や胆道疾患・黄疸
LDH(50〜400)
血清乳酸脱水酵素
糖質代謝の中心的酵素で心筋・骨格筋・肝細胞に多い。
肝細胞障害・胆汁流出阻害
細胞が障害されて膜の透過性が膨大する。
BVN(8〜20)
尿素窒素
血管壁の浸透圧・塩分との関係
脱水症の予防・血液・体液の調節・血圧
VA(2.5〜7.5)
VrA 血清尿酸
体内のプリン体の終末産物として酸性塩のかたちででる。
腎疾患の初期、細胞核の崩壊
クルップ性肺炎の分離後、白血病・火傷
CPN
既成クレアチニン
糸球体から濾液にでて尿細胞で再吸収される。
痛風・腎障害
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